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愛知県長久手町の立てこもり事件は、29時間目にしてようやく解決した。 リアルタイムでは見られなかったのだが、ニュースによると大林久人容疑者は、ネゴシエイターの説得に応じて投降したということだ。先日、奈良の税務署員が名古屋市内の銀行に立てこもった事件でも、ネゴシエイターらしき捜査員が煙草を薦めた隙に、犯人を逮捕したと聞く。もしかしたら同一人物で、専従のネゴシエイターなのかもしれない。愛知県警にそのようなセクションがあるのだろうか。 犯人を投降させた点は、一応評価できるだろう。しかし負傷した巡査は5時間も放置され、SAT隊員に犠牲者を出し、また人質は結局自力で脱出している。ニュースによると、犯人は家族と話をさせてほしいと要求していたらしい。この辺を上手く交換条件として使えなかったのかという疑問は残る。 いずれにしても、本来はタイムリミットを切って、もう少し早く救出作戦を実行するべきであったろう。 救出作戦中に亡くなった、SAT隊員の林一歩巡査部長は、まだ23歳の若さであった。 防弾チョッキをかすめて急所に被弾したのは、不運としか言いようがない。しかし「You Tube」で映像を見ると、作戦の立案自体にも疑問が残る。 道路の中央に銃手を配置すれば、犯人に撃ってくれと言っているようなものであろう。隊員の側から犯人の姿は全く見えなかったに違いない。応射したくても、できなかったであろう。それに楯一つで、何人もの隊員を防御するのは無理がある。楯を持った隊員の後ろに、数名の銃手がいる隊形は恐らく、屋内に突入するためのものなのであろう。援護するだけなら、普通に自動車などを遮蔽物にした方がよかったのではないだろうか。 映画「レオン」では、SWATが壁のような大型の楯を装備していた。楯を持った隊員をずらっと並べて壁にするというわけにはいかないのだろうか。負傷者を搬出する班と、防御班が同時に動いていることで、かなり混乱している様子であったが、犯人がもし拳銃を乱射していたら、大虐殺になっていたに違いない。 犯人の動きに対して、何の対処もしていないことも理解に苦しむ。家の裏手から気を引くとか、投光機を使用するとか、場合によっては家に援護射撃を加えて、犯人の動きを牽制、釘付けにするくらいはできなかったのだろうか。 そもそもSATは、ハイジャック犯やテロリストに対する武力制圧と人質救出を任務とする、攻撃的な部隊である。今回のように楯を抱えて、密集隊形で負傷者を防御しながら後退するというような作戦の場合は、普通の機動隊の方が適任だったのではないだろうか。 ついでに書くと、犯人逮捕のシーンもどうも締りがない。楯を持っていたら、手錠もかけにくいだろう。地面に伏せさせて、後ろ手に手錠をかけるようにした方がいいのではないだろうか。 SAT自体は、外国の特殊部隊並みの能力を有すると聞く。しかし町田の事件でも思ったのだが(その時はSITね)、そもそも日本の狭い住宅に、閃光弾をぶち込んで突入するとかいう手法自体、果たして実行可能なのか疑問である。町田や宇都宮の事件でも、結局突入前に自殺されてるし、マンションの部屋に突入するのは、実は無理なのではないだろうか。ちなみに我が家の部屋の一部は、狭い上にほとんど倉庫のようになっていて、特殊部隊員が突入してきても、部屋の内部まで絶対に侵入させない自信がある。 昔「ファイナル・オプション」という、SASものの未公開映画をテレ東で観たのだが、テロリストが人質を取って立て篭もる部屋の壁を、隣から爆薬でぶち抜いて、犯人を射殺していた。どうせならそれくらいやるべきではないだろうか。派手でかっこいいしね。まあ外からは見えないけど。 結局のところ、各部隊のスキルが高くても、それらを統合して運用する指揮能力が欠如しているのでは意味がない。何だか昔の軍隊みたいな話だが、元々日本人は合理的な思考能力に欠ける部分があるのであろう。交渉にしても、強行突入にしても、双方のコンビネーションがあってこそ、成功の確率が高くなるのだ。指揮系統の一元化と、指揮官の養成が急務であろう。 林一歩巡査部長のご冥福をお祈りします。 交渉人 真下正義 スタンダード・エディション まさに現実は何とかより奇なり
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探偵ナビ@全国の探偵事務所 2007/05/25 14:58 |
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