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個人的には、靖国参拝と言う行為が、道義的にそれほど問題があるとは思えない。しかし敢えて行こうという気にもならない。一度くらいは参拝してみたいが、これは義務感というよりも、好奇心の方が強い。容認派というべきか。遊就館がもう少し充実していれば、行ってもいいかもしれない。しかしティーガー戦車やF14トムキャット、AC130ガンシップあるいは戦艦ミズーリ号とかを見られるのであればともかく、ゼロ戦だけだと、まあいいや、という気になってしまう。 こういうていたらくなので、何故小泉首相がそこまで参拝にこだわるのかよくわからない。別に個人で行きたければいくらでも行けばいいが、首相という立場で、外交を停滞させてまで強行するような重大な問題とも思えない。少なくとも優先順位というものがあるはずで、領土保全と資源確保という国家の最重要課題を差し置いて、自身の「心の問題」に執着する神経は理解に苦しむ。 キューバ危機の際に、敬虔なカトリック信者であるアメリカのケネディ元大統領は、日曜日のミサに出席した。それを見たソ連のスパイが「ケネディは戦争を決意した」とモスクワに報告したという逸話を、以前テレビで見たことがある。 クリスチャンであれば、ミサへの出席は重要なつとめの一つだし、ケネディも神様の前でいろいろ考えたかったに違いない。しかし信者にとっては当然の何気ない行為でも、信者以外の人間には理解不能だったのであろう。 まあ核戦争の危機に比べれば、現在の日中、日韓問題などたいした問題ではないかもしれない。事実、大多数の国民の関心は年金、税金、格差などなどであって、靖国問題など、はっきり言って一部の政治オタが話題にしているに過ぎないであろう。 しかし今更参拝を止めれば、外交的敗北とも取られかねないという懸念もある。 この際だから「道義的に問題はないが、政教分離の原則に抵触する恐れがある」から云々、ということにしておけば、お互いの面子も立って丸く収まると思うのだが、もちろんそんなことはしないのであろう。 そもそも北京やソウルが、何故靖国を外交問題にするのか。 彼らは外交カードとして自国に有利だと判断しているからこそ、じゃんじゃん切っているのであって、もし切る必要がなければ、ちゃっちゃと引っ込めて「懸案事項もあるが、両国関係は極めて友好的で云々」とか言い出すに決まっている。手札にジョーカーがありながら、放っておく者はおるまい。 事実中国は、外交がほぼ断絶しているのをいいことに、東シナ海のガス田を掘りまくっている。こういうのを見ていると、小泉首相の靖国参拝自体が、もしかしたら北京の陰謀なのではないかとさえ思えてくる。中国も増え続ける人口と、経済成長を支えるために、資源の確保に死に物狂いなのであろう。それに比べると、「心の問題」とか言ってのほほんとしている小泉首相は、実にお気楽なものである。 この際だから、ガス田を口実に中国と開戦すればいいと思う。現在の中国軍は、急速に近代化が進んでいると言われており、経済成長の一方で人口増大に食料と資源の需給が追いつかず、農業は崩壊寸前で、脅威は増大するばかりである。叩くなら今が最後のチャンスであろう。 もちろん中国や韓国の人々も、靖国に対しては大いに憂慮しているに違いない。その点は理解できる。しかしそれ以上に、大多数の日本人同様、よくわからないのではないだろうか。 我が国では賛成派も反対派も恐らく、正月には神社へ行って手を合わせ、クリスマスにはツリーを飾り、結婚式は神前か教会、葬式は仏教で、会社では神棚を祀るといった人がほとんどであろう。 しかし一般的に宗教というのは、より厳密で絶対的なものだ。クロと言ったらクロ、理由はクロだから。ダメと言ったらダメ、理由はダメだから。魔女を火あぶりにしろ(中世カトリック)、信者とお見合い結婚しろ(統○教会)、神棚をぶっ壊せ(創○学会)、サリンを撒け(オウム真理教)と言われれば、信者はその通りにする。行為の是非はともかくとして、そのくらい強力な強制力を持つものである。 もちろんそれが戦争やらテロの原因になっている面が多分にある。かといって戒律や規律を、日本人的あいまいさと適当さでなあなあにしてしまえば、宗教って何なの?ということになってしまう。この点は以前の記事「【不動明王像】最澄と天台の国宝展【普賢菩薩像】」 でも言及したことがある。 平気で肉を食べ、酒を飲み、結婚して、キャバクラに行く日本仏教のお坊さんたちを見て、本場の人たちから邪教と言われても、果たして言い返せるかどうか。 まあ世界に目を向ければ、アラブの金持ちがタイの歓楽街で少女と遊んでいたり、教会の牧師が子供に手を出したり、IRAがロンドンのパブを爆弾で吹き飛ばしたり、kkkがアフリカ系アメリカ人を吊るし上げたり、上には上がいる。 しかし一部の信者や聖職者がハメを外したり、宗派間で解釈の相違が存在するのと、宗派自体で、教義の根本に関わるような逸脱を容認したり、宗教に二股かけるという行為は明らかに違う。 この日本人の寛容さとあいまいさが、和を重んじ、独特の美意識を生み出し、極端な行動に走るのを抑制していると同時に、一部の人間が先鋭化すると歯止めが利かなくなるという両面を持っているのだと思う。 現在靖国神社には軍人のみならず、メモにも登場した松岡洋右や白鳥敏夫などの外交官、政治家までが祀られている。その一方で東郷平八郎や乃木希典は祀られていない。 合祀の基準がいまいちあいまいで、宮司による恣意的な判断が優先されているという印象を受ける。 靖国神社は、明治天皇の意向によって設立されたものであるが、戦後に一宗教法人となり、政府や天皇家との関係は断絶したとされている。 しかし天皇家や昭和天皇の意向に反してA級戦犯などを合祀するという行為が、法規や権限の点で問題がなくとも、礼儀にかなったものであるのか、少々疑問である。「心の問題」であれば尚更、もう少し敬意を払ってもいいと思うのは私だけであろうか。 それに松岡洋右は、三国同盟締結を後悔していたようであるし、本人は合祀されたことをどう考えているのか。 しかも神社に祀られている人々は皆、当然各人の宗教に準じたお墓があるのであろう。 日本人であれば「別にいいんじゃないの」と言って済ますことができるのであろうが、外国人にとっては理解の範囲を超えているに違いない。宗教における「理(ことわり)」と日本人特有の「情」が錯綜し、そこに戦争責任の問題が絡めば、これはもうカオスになっても仕方がない。すでに昭和天皇発言のメモ公表後、賛成派、反対派ともに分裂しつつある。万人が納得する解決は最早不可能であろう。私も分祀でも千鳥が淵でも、何でもいいと思う。この際ここで結論を出さずに、なあなあのままで済ますというのも、日本的でいいんじゃないでしょうかね。 まあある意味、宗教摩擦という世界のトレンドの最先端にいることは、喜ぶべきことかもしれない。しかしその渦中にいる日本人自身が、靖国のみならず神道というものを理解していない状態というのもちょっと笑える。そういう私もよくわからないし。 いずれにしても戦争責任のみならず、日本人の歴史や精神構造の深淵な部分に関わる問題なので、目先の感情に捉われず、冷静な議論が必要なことは間違いない。 さて、今回の昭和天皇発言のメモである。 昭和天皇が松岡元外相に対してあまりいい感情を抱いていなかったというのは有名な話だが、そもそも昭和天皇は、三国同盟締結から日中、日米開戦、そして終戦まで繰り返し戦争に対する懸念を表明しており、松岡、白鳥両人に限らず、戦時中の閣僚や軍部の指導者に対していい感情を抱いているわけがない。 一歩間違えば自分が処刑、天皇家断絶ということもあり得たわけで、もし私だったら、マッカーサーから火炎放射器でも借りて、巣鴨プリズンで二、三人、人間キャンプファイヤーにしているところだ。 もちろん短絡的な私ではないので、実際にそんなことはなかった。それどころか、昭和天皇はマッカーサーに対して「将軍、私がここにきたのは、政治的、軍事的なあらゆる決定、そして戦争遂行上わが国民が行った行為に対するただ一人の責任者として、私を、あなたが代表する連合軍の判断にゆだねるためであります」(ジョン・トーランド著「大日本帝国の興亡D」)と言ってのけている。この言葉がなかったら、日本に対する占領政策も随分変わったものとなっていたであろう。 昭和天皇が最後に靖国に参拝したのは、1975年ということである。今回のメモの真偽は今後の鑑定に委ねられるであろう。 しかし私は、昭和天皇に戦争犠牲者に対する責任感や哀悼の意があればこそ、尚更親拝するのがためらわれたのであろうと思う。 優柔不断な鈴木内閣に対して終戦を促し、自分の懸念を無視して軍部が勝手に始めた戦争の責任を、全て引き受けようとした昭和天皇の行為は、まさに英断と言うにふさわしい。 ルーズベルト、ヒトラー、スターリン、チャーチル、ムッソリーニ、毛沢東、トルーマン、蒋介石、マッカーサーと、オールスターキャストの中にあって、東条英機も松岡洋右もその凡庸さは目も当てられないが、昭和天皇だけは彼らの中にあってもひけをとらない。 崩御後18年目にして、侍従長のメモという形でこれだけの議論を巻き起こすとは、格が違うと言うべきか。 失われたキリストの聖十字架「心御柱」の謎―裏神道の総元締め「八咫烏」が明かす封印された第三の伊勢神宮と天照再臨 こちらも興味深い
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右派社民党公式ブログ 2007/04/27 00:47 |
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